【公認会計士】管理会計論の勉強のやり方(短答)~合格点を確実に~
はじめに
「公認会計士を目指そうと思っている人」
「公認会計士試験の勉強をしている人」
このような人に向けて、管理会計論の勉強方法についてお話しします!
短答式試験において管理会計論の配点は500点中の100点で、財務会計論以外の科目と同じ比重となっています。
そして管理会計論で扱う内容の量は他の科目に比べて少ないので、効率よく勉強して、できるだけ他の科目の勉強時間を確保できるようにすることが望まれます。
そこで今回は、管理会計論を効率よく勉強していく方法を、僕の実体験をもとに紹介していきたいと思います。
僕はTACのweb授業を受けて勉強していました。
ただ、この記事の内容は他の予備校に通っている人や独学の人でも応用することができるので、是非参考にしてみてください!
計算・理論で共通するやり方
計算・理論に共通する考え方として、授業を受けて復習することがとても大切になります。
当たり前ですよね。でも、長期的な勉強をしていると意外と疎かになってしまいます。
僕も最初の頃は試験勉強をしている実感が薄れて、授業を受けっぱなしにしてしまっていましたが、後々その部分を復習する際にとても時間がかかって大変な思いをしました。
このような状態に陥らないためにも授業をしっかりと受け、きちんと復習することを改めて肝に銘じておく必要があります。
具体的には、
①授業を聴いて理解するとともに、適宜メモを書き込んだりマーカーを引いて復習しやすいテキストを作る
②授業を受けた日または翌日、および次の授業の直前に軽く復習する(テキストを読み返し、内容を理解し直す)
③各章の授業が終わったら、章全体をまとめてしっかりと復習する(各章の論点を比較しながら覚えていく)
このサイクルが勉強のベース作りになります。
次に、計算と理論に分けてそれぞれの勉強方法を紹介していきます!
計算
管理会計論の計算の勉強のやり方は、基本的に財務会計論の計算の勉強のやり方と同じです。
なので、まずは財務会計論の記事で書いたものと重複する内容を紹介し、最後に管理会計論の勉強で特に注意すべき点をお話していきます!
基礎問題を徹底して固める
管理会計論の計算の勉強で一番重要なのは基礎固めです。
問題集の基礎問題ができていれば、短答式試験のほとんどの問題が解けます。
難しいといわれる問題も、基礎問題の論点が組み合わさって複雑になったものだったりするので、基礎がしっかりと理解できていれば高得点を取ることができます。
ここで重要なのが次の2つです!
①各論点におけるポイントを覚えていく
②下書きがぱっと思い浮かべられるようにする
①をすることによって、問題を見た時に注意すべきポイントを思い出せるようになります。
この注意点さえわかってしまえば、あとは基本的な計算で問題を解くことができます。
なので、各論点のポイントを覚えることが計算力のアップにつながります。
また、②も計算力の向上に必要となります。
問題を効率的に解くために使う下書き(ボックス図など)がしっかり思い出せれば、あとはそれに当てはめて計算するだけです。
そして①②で覚えた内容を瞬時に思い出すことによって計算のスピードを上げることができます。
同じ問題を繰り返し解く
計算科目の勉強においては、同じ問題を繰り返し解いて定着させることが基本となります。
管理会計論の計算においても同様で、問題集のどの問題が出ても解ける状態に持っていくことを目標に、同じ問題を繰り返し解いていきます。
ここで重要なポイントを5つ列挙します↓
解けなかった問題はその日のうちに解き直す
解けなかった問題はその日のうちにもう一度解き直しましょう。
時間はそれほど開いなくても、意外と解けなくなっています。
早めに復習して論点を整理しておくことが大切です。
注意点・間違えたところをノートにまとめる
問題を解く上で注意すべき点、特に問題演習で間違えた所はノートにまとめておくと、今後の復習の際に非常に便利です。
僕も実際に忘れやすい所をルーズリーフにまとめていて、短答だけでなく論文式試験の本番直前まで使っていました。
解法を覚える
計算科目の勉強の基本です。
インプットした知識を、どのタイミングでどのように使うのか覚えていれば、スムーズに問題を解けるようになります。
効率よく問題を解く練習をする
管理会計論の試験では時間に余裕がありません。
簡単な下書きを使って効率よく問題を解いていくことが合格のカギを握っています。
普段の問題演習から効率性を重視しておきましょう。
各章の問題をまとめて解く
先ほど言ったことと重複するところもありますが、各章の問題(論点)をまとめておさえていくことが大切です。
各論点の違いを明確化させるとともに、共通する考え方を定着させていきます。
その他の注意点
時間の短縮が最も重要
財務会計論の試験でも時間に余裕はありませんが、管理会計論の試験ではもっと時間が足りなくなります。
なので基礎問題の演習を通して、論点ごとに解き方の違いをしっかりと把握しておき、瞬時に判別・対応できるようにしておく必要があります。
また、ボックス図の書き方など問題を解く型をあらかじめ用意しておき、徹底的に時間を短縮することを意識しましょう。
答練で実践的な練習
上で述べたように、管理会計論の試験では時間が足りません。
なので試験中に問題を取捨選択し、わからない問題・時間のかかる問題を切ることが戦略として必須となります。
ただ、どの問題を捨てるべきかというのはなかなか見分けがつかないので、答練など実践的な問題演習で取捨選択の判断を練習し、経験を積む必要があります。
また管理会計論では考えさせる問題が出るので、答練や模試を大切にし、切り捨てた問題も帰ってから取り組んでしっかりと考える練習をしていきましょう。
理論
本格的に始めるのは短答3ヶ月前くらいから
管理会計論の理論の本格的な勉強も、短答本番の3ヶ月前からで大丈夫です。
実際に僕も直前の9月からテキストの読み込みを始めました。
それまでの間は授業を受けて復習し、テキストに何が書いてあるのか理解しておくことが重要です。
これによって直前期の暗記が簡単になります!
テキストを読み込んでインプット
理論の勉強のベースはテキストの読み込みです。
管理会計論のテキストは財務会計論などと比べて薄いので暗記の負担は少ないですが、その分「これだけで大丈夫なのかなぁ」と少し不安になると思います。
なので、問題集・答練等で知らない知識が出てきたら、その都度テキストに書き込んでインプットの作業に組み込むようにすると良いと思います。
人によっては原価計算基準の読み込みを推奨されることもありますが、僕の個人的な意見としては非効率だと思います。
原価計算基準の一部として出題された問題を集めて、問題として出されやすい部分を覚えるようにすれば効率的です!
問題集を使ってアウトプット
テキストの読み込みでインプットした知識は、アウトプットすることでより長期的な記憶になります。
テキストの読み込みに併せて問題を解き、出題された問題と関連する部分をテキストで読み直すことでより一層理解が深まります。
管理会計論の理論問題ではちょっとした言葉の違いで間違いを誘発してきます。
なので問題を解くときは、管理会計論でよく出るひっかけ方や惑わし方(間違えやすい所)を覚えるように心がけましょう
おわりに
今回は、管理会計論の勉強方法について紹介してきました。
管理会計論は、時間がシビアだったり誰も解けないような問題が出たりと、戦略がものすごく大事な科目です。
なので日ごろの勉強から、本番を見据えた準備をしていく必要があります。
そして効率的な勉強方法で合格点を確保し、よりたくさん勉強した他の科目で高得点を狙えるようにするのがベストな作戦だと僕は思います。
この記事を参考に、効率的な勉強方法を確立してください!